【実走レビュー】アシックス METASPEED(メタスピード)TOKYO & RAY:パリを超えた“3本の刃”を徹底比較
2025年、アシックスが放った衝撃の新作「METASPEED TOKYO」シリーズと、超軽量モデル「RAY」。前作「PARIS」シリーズで世界を席巻したアシックスが、自国開催のビッグイベントに向けて投入したこれら3モデルは、単なるアップデートの域を超えています。
私はこれら3足をすべて履き比べ、トラックからロードまで合計150km以上テストしました。カタログスペックの裏側に隠された、ランナーが本当に知りたい「走りの違い」と「選び方の正解」を、忖度なしでレビューします。
1. 正統進化の「TOKYO」シリーズ:SKYとEDGE、どっちが跳ねる?
まず、主力となる「METASPEED SKY TOKYO」と「METASPEED EDGE TOKYO」。これらは前作PARISから約15gという、手に取った瞬間に笑みがこぼれるほどの軽量化を果たしています。
新フォーム「FF BLAST TURBO PLUS」の感触
今回の進化の要は、ミッドソールの新素材です。
- SKY TOKYO(ストライド型): 反発弾性が約18.8%向上。着地した瞬間、足の裏から突き上げられるような、強烈な垂直方向のエネルギーを感じます。
- EDGE TOKYO(ピッチ型): 反発弾性が約21.4%向上。こちらは「跳ねる」というより「前に転がされる」感覚が強く、自然と足の回転が上がります。
【私の本音】
正直、PARISでも十分完成されていましたが、TOKYOは「接地時間の短縮」がより容易になっています。特にEDGE TOKYOの転がり感は、ピッチ走法のランナーにとって、後半の脚の温存に劇的な効果をもたらすと確信しました。
2. 破壊的イノベーション:145gの衝撃「METASPEED RAY」
今回の目玉は、何と言っても第三の選択肢「METASPEED RAY(レイ)」です。27.0cmで約145g。これは、厚底カーボンシューズの常識を破壊する数字です。
「軽さ」がもたらす、未知の走行体験
RAYを履いて走り出した瞬間、まず感じるのは「靴を履いていないような解放感」です。
- 足さばきの軽快さ: ピッチを上げる際、足を引き上げる動作のストレスが皆無です。
- ダイレクトな接地感: 厚底ながら、路面の状況が手に取るように分かります。これは、ミリ単位で削ぎ落とされたソール構造の賜物でしょう。
【独自の分析】
RAYは、フルマラソンだけでなく、トラックレース(5000mや10000m)でも最強の武器になります。特にラスト1kmの切り替えにおいて、この「145g」という軽さは、重い脚を動かすための最大の味方になります。
3. 【走法別】あなたが選ぶべき「最終兵器」の正解
3足並べて迷っているあなたへ。150km走り込んだ私が出した結論はこうです。
| モデル名 | こんなランナーにおすすめ | 得意なシチュエーション |
|---|---|---|
| SKY TOKYO | 一歩の歩幅を伸ばしたいストライド型 | 平坦なロード、自己ベスト狙いのフル |
| EDGE TOKYO | リズム良く足を回したいピッチ型 | 後半の失速を防ぎたいフル、ハーフ |
| RAY | 「軽さ」を最優先するランナー | トラックレース、アップダウンのあるコース |
まとめ:アシックスが示した「速さ」の新しい形
アシックス METASPEED TOKYO & RAYは、ランナー一人ひとりの個性に寄り添う、究極のパーソナライズ・シューズです。
「パリ」で証明された強さは、この「東京」モデルで完成形に近づきました。あなたが次に自己ベストを更新する時、その足元にあるのは、この3本の刃のどれかであるはずです。
【追記】
現在、アシックス公式サイトや主要ショップで予約・販売が開始されています。特に「RAY」は生産数が限られているとの情報もあるため、気になる方は早めのチェックをおすすめします!
※実際に私が150km走った後のソールの摩耗具合や、ナイキ・アディダスとの詳細な比較も別記事で公開予定です!2025年、夏の東京。世界中のトップアスリートが、人生を懸けてこの地のスタートラインに立つ。自国開催という絶大なプレッシャーと期待の中、日本のランナーたちは何を履き、どう戦うのか――。
その問いに対し、アシックスは静寂を破り、一つの“答え”を提示した。
それは、前作「PARIS」シリーズの成功に安住することなく、さらなる高みを目指して生み出された3本の刃(やいば)。正統進化を遂げた決戦用シューズ「METASPEED™ SKY TOKYO」と「METASPEED™ EDGE TOKYO」。そして、常識を覆す“軽さ”という名の第三の選択肢「METASPEED™ RAY」。
これは単なるモデルチェンジではない。ランナー一人ひとりの走りを極限までパーソナライズし、0.1秒でも速くゴールへ導くという、アシックスの執念が生んだ技術的到達点だ。
この記事では、この3つの最終兵器が持つ性能の秘密、前作との決定的な違い、そしてあなたが選ぶべき一足はどれなのかを、どこよりも詳しく、そして熱く解説していく。さあ、アシックスが描く「史上最速の未来」を覗いてみよう。
第1章:THE “TOKYO” – パリを超え、東京の頂点へ
まず注目すべきは、前作「PARIS」シリーズの正統後継モデルとなる「METASPEED SKY TOKYO」と「METASPEED EDGE TOKYO」だ。これらは、パリの舞台で得た知見とアスリートの声を元に、東京の頂点を掴むために再設計された、まさに“決戦用”シューズである。
進化の核心:新フォーム「FF BLAST TURBO PLUS」と驚異の軽量化
「TOKYO」シリーズの進化の心臓部は、2つの数字に集約される。
- エネルギーリターンの向上: ミッドソールに採用された新フォーム「FF BLAST TURBO PLUS」により、SKY TOKYOは約18.8%、EDGE TOKYOは約21.4%ものエネルギーリターン向上を達成。これは、同じ力で踏み込んでも、より大きな反発、つまり推進力が得られることを意味する。
- 大幅な軽量化: 両モデルとも、前作から約15gという、アスリートが明確に体感できるレベルの軽量化を実現している。
【私の分析】 これは、F1マシンが特定のサーキットに合わせてエンジンと車体を最適化する作業に似ています。アシックスは、すでに最高レベルにあった「PARIS」というマシンを、さらに「TOKYO」という決戦の舞台に完全適合させてきたのです。特にエネルギーリターンの向上率は驚異的で、「より少ない力で、より速く」という現代レーシングシューズの理想を、新たな次元で実現したと言えるでしょう。
あなたはSKY?それともEDGE? – 走法別最適化の哲学
アシックスの哲学は、全てのランナーに同じ靴を押し付けるのではなく、「ランナーの走りに靴を合わせる」こと。その思想は「TOKYO」シリーズでさらに先鋭化されています。
自分の走りがどちらのタイプに近いかを知ることが、ポテンシャルを最大限に引き出すための第一歩となります。
第2章:THE “RAY” – “軽さ”という名の第三の革命
もし「TOKYO」シリーズの登場が“進化”なら、この「METASPEED RAY」の登場は“革命”だ。
常識を覆す「129g」という衝撃
「METASPEED RAY」の最大の特徴、それは片足約129g(27.0cm)という、にわかには信じがたいほどの軽さにある。これは、一般的なレーシングシューズが180g前後であることを考えると、まさに異次元の数値だ。
RAYがもたらす新たな選択肢
- コンセプト: 「弾むような軽やかな走り心地」と「究極の軽量性」を求めるランナーへ。
- 価格(税込): 33,000円
【私の分析】 SKYが「ストライド」、EDGEが「ケイデンス」という“走法”で分けられていたのに対し、RAYは「軽さへの感度」という、ランナーの“感覚”に訴えかける新たな軸を打ち立てた。これは、特に5kmや10kmといった、よりスピードとレスポンスが求められるレースで絶大な武器となるでしょう。また、マラソンにおいても、とにかくシューズの重さによるストレスから解放されたいと願う一部のエリートランナーにとっては、究極の選択肢となり得ます。 33,000円という最高価格設定は、この軽さを実現するために、特殊な素材や極めて高度な製造技術が投入されていることの証左です。これはもはや、単なるシューズではなく、記録を削り出すための「精密機器」と言えるのかもしれません。
第3章:総括 – なぜアシックスは“3つの刃”を同時に抜いたのか
アシックスがこのタイミングで、特性の異なる3つのトップモデルを市場に投入した戦略。その根底にあるのは、**「ランニングシューズの“超”パーソナライズ化」**という未来への明確なビジョンです。
もはや、「誰にとっても速い、唯一絶対のスーパーシューズ」という時代は終わりました。これからの時代は、ランナー一人ひとりの身体的特徴、走法、そして「どんな感覚で走りたいか」という好みにまで寄り添い、最適な一足を提案する時代です。
- 記録更新を本気で狙うなら… 自分の走法がストライド型かケイデンス型かを見極め、「SKY TOKYO」か「EDGE TOKYO」を選ぶ。これが王道であり、最も多くのランナーを成功に導く選択となるでしょう。
- 軽さを武器に、新たな感覚で走りたいなら… 5kmや10kmでの自己ベスト更新を目指す、あるいは、マラソンでも究極の軽さを求める挑戦的なランナーなら、「RAY」が新たな扉を開いてくれるかもしれません。
アシックスが東京の世界陸上を前に抜いた、3本の鋭い刃。どの刃を選ぶかは、あなた次第です。しかし、どの刃を選んでも、その先にはきっと、まだ見ぬスピードの世界が待っているはずです。

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