積水化学工業に所属している新谷仁美選手がヒューストンマラソンに出場し、2:19:24の日本歴代2位のタイムで優勝しました!
2時間20分を切ったのは、2005年に日本記録を出した野口みずき選手以来の記録となります。
ヒューストンマラソンはタイムの出やすいコースなのか?
新谷選手は今後日本記録の更新はありえるのか?
オリンピック、世界陸上での活躍も期待できるか?
この辺りを解説していこうと思います。
日本歴代2位の記録が出たポイント
練習環境
先ほど新谷選手は積水化学工業に所属と記載しました。
しかし、実際には積水化学工業の多くのメンバーと練習しているわけではありません。
Twolapsというチームに所属し、そこを練習拠点としています。
このTwolapsというチームには、他にも積水化学工業の選手が所属しており、卜部蘭選手、鍋島莉奈選手が所属しております。
世界の舞台へ選手を送り出すだけでなく、世界で戦える選手の育成に力を入れており、所属選手を見ると、日本の超一流選手が所属していることがわかります。
レース内容
この大会で新谷選手は日本記録更新を狙っていたようです。
そのための準備は万全だったでしょう。
レースもペースメーカーとして、Twolapsの新田良太郎コーチが務めました。
マラソン大会のレースにはペースメーカーがいることは今や当然のようなところがあります。
しかし、チームのコーチが自らペースメーカーを務めるということは聞いたことがありませんでした。
だからこその海外でのマラソン大会出場だったのでは?と考えています。
しかし、これは全く悪いことではなく、タイムを出すためには一番有効な手段だと思っています。
普段教えている選手のペースメーカーを務めるわけなので、その選手の体調や癖など、熟知していることでしょう。
なのでわずかな違和感にも気づくことができ、リカバリーもしっかりできるでしょう。
今後の展望
MGCもオリンピックさえも眼中になし!
今回のヒューストンマラソンを終えて、『パリオリンピックは私のスケジュールにない』っと名言しております。
MGCが行われる9月にはベルリンマラソンへ出場することを明言しており、おそらくMGCには参戦してこないでしょう。
誰しもが目標としているオリンピックにあえて出場権の獲得へいかず、ベルリンマラソンへ参加するという決意は、他の誰にもできない、新谷選手だからできることでしょう。
なぜMGCにすら出場しないのか?
東京オリンピックは新型コロナウイルス感染により、出場することができませんでした。
なのでパリオリンピックでリベンジ!っとなるのが普通だと思います。
しかし、今回MGCへ出場しないことを明言しております。
これは、新谷選手の野望に関係してきます。
新谷選手は現在35歳。
選手としてのピークは越えていてもおかしくない年齢です。
しかし、そこで狙っている野望が新谷選手にはあったのです。
新谷選手の野望
それは、4つの種目で日本記録を所持することです。
5000M、10000M、ハーフマラソン、フルマラソン この4種目で日本記録を所持しようとしています。
現在、10000Mとハーフマラソンでは日本記録を所持しており、残るは5000Mとフルマラソンの2種目となっております。
なので、フルマラソンでオリンピックへ出場するよりも、日本記録更新のほうが新谷選手にとっては価値が高いものだと考えているのだと思います。
今回、フルマラソンの日本記録更新まで12秒と迫ったことから、手ごたえは感じていることでしょう。
なので、数々の世界記録が誕生した高速コースであるベルリンマラソンへ出場するというのは、納得のいく選択です。
2023年の予定
トラックシーズンに5000M日本記録へ
冬のマラソン、駅伝シーズンが終了すると、トラックシーズンへ入っていきます。
そこでトラック種目である5000Mへチャレンジし、日本記録を狙うことを公言しています。
そこで目標達成することにより、スピード強化となり、次のマラソンシーズンへのステップアップとなるでしょう。
まとめ
新谷選手が今回出した記録は、日本歴代2位と非常に素晴らしいタイムでした。
しかし、日本記録を狙っていたため、本人的には納得いっておらず、レース終了後すぐ、ベルリンマラソンへの出場を決めたのだと思います。
しかも、今回ペースメーカーを務めた新田コーチにすでに懇願済みのようです。
9月のベルリンマラソンが18年ぶりの日本記録誕生の瞬間になるかもしれません。
新谷選手の今後の動向にも注目していきたいと思います。
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